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使ってますか?
冬季シャッター

今回は、冬場の作業で重要だけど忘れがちな、「冬季シャッター」についてのお話です。

エンジン不調の原因「アイシング」

ガソリンエンジンが吸い込んでいる空気は水分を含んでいます。いわゆる「湿度」ですね。
エアクリーナーでゴミや埃は除去できますが、水分は除去できません。どうしてもエンジンに吸い込まれていきます。
冬場は空気中の湿度も低下するので、どちらかと言えば乾燥していますが、それでも空気中にはそれなりの湿度があります。

この空気中の湿度、よほどの条件が揃わない限り、勝手に凍ることはありません。
例えば、北海道などの極寒地でときどき見られる「ダイヤモンドダスト」という現象は、この空気中の水分が極端な低温により凍り付いたものですが、これもマイナス30度以下という極低温下でないと発生しません。

しかしガソリンエンジンの場合、ここまでの低温になっていなくても、空気中の水分が凍り付く現象があります。それが「アイシング」です。

空気は、広い空間から狭い空間に勢いよく流れ込む時に「温度が下がる」現象が発生します。
例えば、外気温5度ほどの空気がキャブレターに勢いよく流れ込むと、容易に0度を下回ります。

このとき空気中の湿度が高い状態だと、温度の低下により凝固した水分がキャブレター内壁に付着して冷やされ、スロットルシャッター周辺に凍り付く事象が発生します。

また、エアフィルター周辺でも同様の事象が発生します。アイシングが発生すると、スロットルを戻しているのにエンジンの回転が下がらなかったり、空気が吸えなくなってエンストしたりします。

外気温が10度を下回ったら、冬季シャッターを開けましょう

アイシングは、空気中に含まれる水分と、エンジンが空気を吸い込む際の温度低下が原因で発生します。ですので、どちらかの条件を変えてあげればアイシングの発生は防止できます。チェンソーの場合は、空気の温度を上げることで対処しています。

エンジンが稼働すれば、ガソリンの燃焼により熱が発生します。
この熱のほとんどは、冷却風として排出されます。この冷却風をキャブレター周辺に流し込み、キャブレター周辺の雰囲気温度を上昇させることで、エンジンが吸い込む空気の温度も上昇させます。あまり温度を上げ過ぎるのはエンジンにとっては良くないですが、冬場の冷えた空気を温める程度であれば、問題はありません。

エンジンが吸い込む空気の温度をあらかじめ10度以上にすることができれば、アイシングは予防できます。これで、寒い冬場の作業も安心して進めることができるのです。

冬の道具と夏の道具

最近では必ずしもそうとは言い切れませんが、伐採作業は本来、冬場の仕事です。
そのため、冬の仕事道具であるチェンソーには、例外もありますが基本的に冬季シャッターが標準装備されています。また、仕様によってはさらに積極的にアイシングを防止する「キャブヒーター」を搭載したモデルもあります。

逆に、夏の機械である刈り払い機などでは、冬季シャッターは搭載されていない例が多いです。
そのため、冬場に刈り払い機を使う場合は、アイシングが発生する可能性も十分に考慮して、作業を行ってください。

これで、冬場の作業も安心してできますが…暖かい季節になったら、忘れずに冬季シャッターを閉めましょう!
夏場の暑い時期に冬季シャッターが開いた状態だと、今度は冷却風でキャブレター周辺が過熱してしまいます。結果的に、キャブレター内部のガソリンが沸騰してエンジン故障の原因になりかねません。

季節ごとに冬季シャッターを開け閉めして、より快適な作業が行えるようにしましょう。