STIHL エルゴスタートはエンジン始動時、従来のスターターシステムで発生するピーク力(最大引き戻し力)がスターターグリップに伝わらないので、ロープを引く時のゴツゴツ感がありません。
STIHL エルゴスタートにはアシスト式と蓄力式の2種類の方式があります。
ここでは多くの機種に採用されている「アシスト式」について説明します。
*アシスト式エルゴスタート搭載機種:
MS 151 C-E / TC-E, MS 170 C-E, MS 180 C-BE, MS 194 C-E / TC-E, MS 201 C-EM, HT 56 C-E, FS エルゴスタート搭載全機種, KM 56 RC-E, KM 94 RC-E, HS 56 C-E, BG 66 C-E, BG 86 C-E
蓄力式エルゴスタートの仕組みとエンジンのかけ方はこちらをご確認ください。
STIHL エルゴスタートの原理
スプリング(2)付きスプリングハウジング(1)と2個のドライバー(3)がロープローターとクランクシャフトの間に取り付けられています。
スターターロープを引くと圧縮工程でピストンに働く力(圧縮圧力)によってスプリングが巻かれます。
巻かれたスプリングの張力がピストンに働く圧縮圧力よりも強くなると、一気にクランクシャフトを回転させ、エンジンがかかります。
従来のエンジン始動と比較すると、半分の力でエンジンがかかります。
また、スターターロープを引く速度も従来より60%軽減されます。
アシスト式エルゴスタートのエンジン始動方法
STIHL エルゴスタートはスターターロープを引く力を低減するための補助スプリングを内蔵しているため、従来のスターターのように力いっぱい勢いよくロープを引きすぎると、補助スプリングに破損や変形などのダメージを与えてしまう恐れがあります。
そのため、アシスト式エルゴスタートの始動の際はスターターロープをゆっくりと、エンジンが「ブルン」と回転するまで引ききってください。
アシスト式エルゴスタートの始動方法(スターターの引き方)は以下動画を参照してください。